〜浮浪生活8日目〜
05/13 晴れ/曇り
80°F (26.6℃)
『サウスカロライナ州
チャールストン⇒
⇒ジョージア州
I-20レストエリア』
午前8時起床。
出発から一週間が経過。無計画な旅は楽しいのだが、モーテル捜索時の被迷子率が予想外に高い。散々走って止むを得ずに高額モーテル宿泊する事態が続発。初めの内はそれなりに楽しかったが、いいかげん勘弁してほしい。やはり庶民には程よく浮浪気味ぐらいが丁度良いのではないか。
やっとリアル浮浪はよろしくない事に気づいた俺。モーテルぐらいは先に調べておくことにする。ノートPCを無料のインターネットに接続してみる。「ピポパポピポ、ピロ〜ピロ〜ピー、ガガー、ザー…」。懐かしきモデム音を聞きつつ待つこと約10秒。「おっ、まじで繋がった」。無理かと思っていたんだが、意外と簡単に繋がってしまった。電話のジャックさえあれば何処でもネットできるのか。なんかすげぇ。正にIT革命。
早速モーテルを検索。まずは今までボッタクられていたかを調べてみる。チェーン系は結構高いことが判明。同じチェーン店でも相場は$35〜75と街によって違う。同じ街でも場所によって随分と差があるらしい。冷静に考えればあまりにも当たり前な調査結果を、「ほほぅ、そうだったのか」とばかりに分析する俺。「ボッタクリを疑う前にモーテルの場所ぐらい調べとけよ」という結論に達する。
全国チェーンの中ではMotel6が比較的安く、軒数も多い。現地で調べてもすぐに見つかりそうだが、性格的に調べそうに無いので、これから通りそうな数ヶ所の住所をメモっておく。これで迷っても安心。
さらに観光地を検索。出発当初は、「各州の見所は現地調達」などと言い張っていたわけですが、結局は最初に調べた戦艦とか空軍博物館とか戦争がらみの場所にしか行っていないわけで、「これはこれでアメリカでしか見れない物なのだ」、などと自分に言い訳しつつも、さすがに「こんな人生で良いのか?」、「否!」などと自問自答してみたりしているわけで、自由の女神もホワイトハウスもそれほど興味は無かったが、「チラッとぐらいは見てやっても良かったのではあるまいか」、などと思い始めていたのでした。
まわりぐどい表現だが、要は「庶民向けの観光地にも行ってみたい」というわけでして。これから通りそうな各州のポイントなんかをチェックする。
$39の電光掲示が庶民を誘う。
JAROに訴えてやりたい。
そんな感じで、観光ポイント及びモーテルの情報収集完了。出発から8日目にして旅の準備完了。後はこれらの情報を組み合わせて行動するのみ。もはや勝ったも同然。
午前10時半、チェックアウト。モーテルに入ると部屋中のランプを全部点けて満足してみる俺なわけだが、スイッチがいくつか壊れている。枕元のランプはスイッチ自体が無い。トイレのペーパーも無かったわけで。なんかリアル差別部屋だったような気もするけど、悪気の無いようにも感じる。差別なのか、単に頭が悪いのか、いまいちわかりづらい事ところがアメリカ。事情はいろいろとあるのだろうが、とりあえずチップは無しにしてみる。
高級ロビーの社長イスで日記を書いてから、午前11時に出発。
午後0時20分、昨日下見した空母ヨークタウンに到着。パトリオットポイント(Patriots Point)という施設らしく、お目当ての空母以外にも駆逐艦、潜水艦、沿岸警備艇などもいる模様。陸にはベトナムの基地を軽く再現した展示もあります。ミサイルやらリメンバーパールハーバーと書かれた第二次大戦時のカッターもあります。まさにパトリオットなポイント。
パトリオットポイント入口。
入場料は$14。大金を奪うだけあってパンフレットはカラーでしっかりしてます。日本語での解説プリントもありました。海外でありがちな謎の日本語解説とかではなく、まともな文章でした。
空母はさすがに広いんでツアールートが6つ設定されていて順番に回ると迷わずに全部見れるようになっております。「ルートに沿っての行動はイヤ」などと言って素直に従わないと、「アレッ?ここさっきも来たような?」ってな事になるようになっております。
空母Yorktownと潜水艦Clamagore。
全艦とも艦内まで見れます。

駆逐艦Laffeyと沿岸警備艇Ingham。
二艦ともにすごい戦歴を持っているらしいです。
飛行甲板には近代機が並んでおりますが、なんか工事中らしいです。格納庫には第二次大戦時代の機体が展示されております。さらにその下のデッキはちょっとした博物館のようになってまして戦艦大和の模型もありました。
艦内より対岸のチャールストン。失敬ですが割りとショボ目。
というわけで半端じゃなく広いわけで、艦内トイレのコンセントで密かにデジカメ充電してつつ、ひたすら彷徨い続けるのでした。
エセックス級空母ヨークタウン。全長約266m、全幅約28m、ほとんどビルです。
しかしいまいちスッキリしない天候ですな。
携帯電話の時計をあてにして動いていたわけですが、これがまたコロラド時間のままであることを忘れておりまして。「まだ午後4時か」などと思ってると、艦内放送が流れる。「午後6時半で閉館します。現在午後6時です」。「マ、マヂっすか」。確かに「時間がすぎるの遅いなぁ」とは思っていたが、2時間のズレに気づかなかったわけでして。時間に全く縛られないダメ生活恐るべし。
早足でまだ見てない他の3艦を回る。いやまじで半分駆け足でした。最後の30分でベトナム基地まで無理やり見学。しかし6時間も歩き回るとは思わなかった。自分が本当にアホなんじゃないかと思ってしまいました。
I-26westでアトランタへ。
ぼーっとしながら走り続ける。景色は木のみ。
午後6時半、発進。ここまで来たらフロリダまで行きたかったが、男一人でネズミの国はアレだし、キーウエストは遠すぎる。他は良く知らんということで断念。ハイテクを駆使してゲットした情報を元にGeorgia州Atlanta近くにあるストーンマウンテンパークなる場所に向かうことに。
というわけで久々のロングドライブ。I-26westをひたすら走る。徒歩6時間の疲労と単調な景色のせいか、この辺の記憶があまり無かったりする。
Columbia手前、激しい雨でやや目覚める。いやマジで激しいです。このところ潮風に当たりっぱなしだったんで丁度良かったかも。
午後8時半、ColumbiaでI-20westに乗る。州都とあってかなり大きな街なわけですが、特に印象無し。だたひたすら走るのみ。時々スコール的な雨が激しく降った事ぐらいしか覚えてません。
I-26west、Columbia付近。スコール気味な雨に度々襲われる。
午後9時半、Augusta通過。Georgia州に入る。街を抜けると真っ暗。街灯が無い上に曇っているようで、真っ暗闇を延々と走る。この辺の細かい事は記憶に御座いません。
こんな感じで真っ暗。延々と真っ暗。
午後10時、給油。何処に居るんだかわかりません。全くわかりません。真っ直ぐ行くとアトランタがあることは確かなので無心で走る。本当に無心だったのかあまり記憶が無い。
給油。どうにもこの辺の記憶が非常に薄い。
ちなみに左奥の車はオールズモビルのトルネード。密かにレア車です。
午後11時、Atlant付近に入った模様。さすがオリンピックを開催しただけあってでっかい街です。しかしこんな時間なのに大渋滞してるわけで。どうも工事中らしく分岐では総員車線無視、総員欲望剥き出しで路肩まで完全に渋滞。あちこちから知性溢れるクラクション音が聞こえてきます。この辺の人々はクラクションが渋滞解消ボタンだと思い込んでいるのだろう。多分。
午後11時半、アトランタ郊外を走るI-285を北上。US-78で右折、15分ほど走るとStone Mountain Parkの表示が出てくる。いつに無くすんなりと目的地に到着。当たり前だが、事前に調べておけば普通に着くことを実感。
現在午後11時50分だが、公園内への突入を試みる。巨大な石に彫られたレリーフがあるはずなんだが、どうも大きな公園になっている模様で、ゲートから入場しなくてはいけないらしい。入口のおばちゃんに「あと10分でゲート閉まるけど入る?」と聞かれる。「入るわけねーだろ」。明日の朝5時に開くらしい。夜中に見るのも面白いかなと思ったんだけ、やっぱダメでした。
とりあえず先ほど通り過ぎたI-20のレストエリアに戻ることに。同じ道を戻るのはイヤなので下道を走る。そしてテキトー走行でやはり迷子に。暗闇の森林地帯を彷徨ってみる。
午前0時40分、人里発見。そしてガソリンスタンドを発見、ホットドッグとビーフジャーキーを購入。塩、ケチャップ等の各種小袋を鷲づかみ、ホットドッグ一本にそんなに使うのかというほどゲットし今後に備える。
車に戻りディナー開始。運転しながらメインディッシュのホットドッグを10秒で食す。そしてサイドディッシュのビーフジャーキーを5秒で開封、程よく硬いが野性的に15秒で完食。本日唯一の食事は30秒にて終了。まさに「早飯早糞武士のたしなみ」。アイスクリームをぺろぺろのアメリカ水兵さんも真っ青に違いない。多分。
午前1時、来た時の倍の時間をかけてI-20のレストエリアに到着。今朝モーテル情報を得たばかりだが、本日はここで宿泊。情報は無料だが宿泊は有料、ご利用は計画的にしないと一生寝ることになってしまうのが資本主義社会なのだ。
その社会から徐々に逸脱しつつある俺はリアシートにてベッドメイクを済ませ、午前1時半、御就寝するのだった。