重い腰を起こしてやっと準備開始。ウェルカムセンターでゲットしたパンプレット類を確認し本日の予定を決める。治安が良くないらしいので車内を片付けて小銭欲しさに窓ガラスを割るアレな人々に金目の物は放置していないことをアピール。
午前11時、起床から3時間以上経過してやっと出発。なぜだかバッグ類の持込みは禁止なのでリュックを預けてから中へ。結構広い。一階には軍用車両や航空機が数点展示されており、半分はシアターとカフェにギフトショップ。シアター内を覗いてみると小学生でいっぱい。さすが大好きアメリカ、幼年層への軍事教育にも余念が無いようだ。
二階は太平洋戦争。写真をメインに展示物が時代に沿って並べられております。映像や当時の音声なんかもあります。大アメリカ帝国一方的に万歳的では無く、割と客観的な展示だと感じました。ちなみに原爆に関してはキノコ雲の写真のみで説明は無しでした。まぁいろいろとあるのだろう。ありまくるのだろう。
三階はヨーロッパ戦線。ドイツと日本の技術力の差が歴然としすぎているのがよく分かります。しかしどこの州にも戦争の博物館は必ずあるわけで。やっぱり大好きなんですな。
午後2時、ギフトショップで硫黄島のあのシーンのショットグラスを買って出る。パーキングに金$6也も払ったんで「1日ここに停めて歩きまわるぜ」と思っていたがデジカメ充電のために車内に待機。30分経っても充電が終了しないので我慢できず、午後2時半に発進。
フレンチクォーターの端っこに駐車。フランス・スペイン植民地時代の建物が残っているらしく、外国に来たぜ感溢れる建物が並んでおります。まずはクレオール様式とかいう邸宅の並ぶエスプラネード・アベニュー(Eplanade Ave.)を歩いてみる。良く分からないがとりあえずヨーロッパ的な街並み。それぞれの建物の歴史なんかも知っていれば楽しささらにアップなことでしょう。路地の奥に中心部が見えるんだが美味しいトコは後にとって置くアレな性格の俺はフレンチマーケットへ。うーむ、なんかいろいろな物が売られておりますが、さすが観光地だけあってどれも欲しくない品揃え。アメリカで最も古い市場らしいが現在は観光客専用残念マーケットと言わざるを得ない感じ。奥へ進むと食品なども売っている模様で、シーフード専門店ではナマズとかザリガニとかも売っておりました。
マーケットを抜けていよいよ中心部に突入。相変わらずネガティブ思考病の俺は「どーせ、古い建物はちょっとだけであとは土産屋なんだろ」とか思っていたわけですが。「すげぇ」。どの道にも古い建物が立ち並んでおり、デザインとか色使いとかも渋いです。強引に古さをアピールといった感じは無く、建物を普通に使ってるトコも良い感じです。
「とりあえずトイレ」と思っていると、聞いてもないのにキッチンから一人が出てきて場所を教えてくれる。戻ってきてバーに座るとさっきのキッチン男が日本語で「カキ、カキ」と言ってくるわけでして。入店時から日本人風の俺をロックオンしていた模様で、どうも「カキ」と発音したいらしい。メニューを開いてどれにするか聞いてくるんだが、さっきトイレから戻ってきたばかりなわけで。
なんかせかされる感じでオイスターシューターとおビールをそのキッチン男に注文。すると隣にいるバーテンに日本語で「カキ」と伝達。これで伝わる訳がないわけでして、なにやら言い合っている模様。死ぬほどメンドクサイ。日本人が来るたびに同じことやっているのだろうか。しばらくすると気が収まったらしくキッチンへお帰り。やっとゆっくりできるぜ。
あらためてメニューを見てみるとルイジアナ名物的な物は一通りある。その中に紛れ込んだ「Oyster Sushi」なるブツが目に付いてしまい。なんか気になって注文。スシを待っているとさっきの男がまた登場。少しだけ減っているオイスターシューターを見て「これは一気に飲むんだ」的なことを言って身振りするわけですが。お願いだから俺のペースでやらせて下さい。入店からちょっかいを出され続けており息をつく暇が無い。
程なくして仏の心で前向きに検討するとスシに見えなくもない何かが登場。わさびとガリも添えられてる。さらには店名入りの割り箸までも。早速トライ。フライドオイスターが丸められた米の上に乗っかっているといった感じです。オイスターはいわゆるフライドチキン的な味ですがかなり塩辛いであります。そしてご飯はラップ無しで長期冷蔵熟成させた感じで著しくぼそぼそしております。無論酢飯では無いであります。もう少しがんばってくれるかと思っていたが予想以上にアメリカンでした。正直いって米は放棄したくなるお味でした。
次はまともに生ガキを、イカ墨ソフトクリーム的な凄まじい髪型の店員に注文。ついでにおビールも追加。まだ午後4時半なのに三発目に突入。まぁいいか、ニューオーリンズだし。そして注文前から殻を剥いてあったようなスピードでオイスターハーフシェル君が登場。レモンとカクテルソースでいただく。「うーむ、うまい」。そもそも俺にカキを判定する舌があるのかなどと考えてしまったが、ココまで来たんだしとにかく「とても美味い」。
川沿いは遊歩道になっておりパフォーマーがなんかやってみたりしてます。チップジャーには日本語で「ありがとう」と書いてあったり、ドラえもんの人形が置いてあったりしておりました。いろいろな施設があるようでモロに観光地です。蒸気船なんかもいました。カジノなんかもあるらしい。尿意開放で気が緩み、聖ルイス大聖堂に寄るのを忘れてしまったが戻るのもメンドーなんで中止。川沿いを歩いて車に戻る。
本日の予定はニューオーリンズ→バトンルージュ(Baton Rouge)で駆逐艦見学→テキサス州(Texas)だったのだが、やはり夜のバーボンストリートを見たい。ということで陽が落ちる前にバトンルージュまで行って、夜にまた帰ってくることにする。ちなみにバトンルージュまでは80マイル(約130km)。なんでそこまでして駆逐艦を見たいのかわからないが、午後6時半にニューオーリンズを出る。
この街はルイジアナ州の州都ということで、一応街中も回ってみたが特に無し。というか全く何も無し。滞在時間20分ほどでニューオーリンズに戻ることに。
カナルストリートを渡ってバーボンストリートへ。「すげぇ」。昼と全然違うわけで。ストリート入口には鉄柱が突き刺さって歩行者専用になっており、凄まじい人の量。今日はなんかの祭りの日なのか。まさか毎晩こんな感じなのか。毎晩が祭りで飲んだくれるのか。バーボンストリートは完全ダメ人間ストリートであることが判明。さすが俺を引き寄せるだけあるぜ。「それではダメオヂサンも早速一発」といきたい所だが、いきなり始めてしまうと帰る頃には「リアルダメ人間→留置所」の予感がするので我慢。とりあえず夜のフレンチクォーターを歩き回る。
ところどころでお姉さん達がベランダからビーズのネックレス的な物を投げておりまして。その下には人だかりが出来ております。ジャズバーからは生演奏が聞こえてきます。酒のペース配分のことで頭が一杯だったがニューオーリンズといえばジャズ。思いっきり忘れてたぜ。生演奏をちょこちょこと覗きながら歩いていると、若い女性が俺の肩をかすめて猛烈な勢いで走り去っていく。そして数分後に後ろ手錠姿で再会。他にも頭から血を流しながらふらふらしている若者とか、異様なまでに挙動不審な黒人少年とかもいてファンタスティックでした。
酒を片手に徘徊していると、猫を肩に乗っけたおっさんに遭遇。激写させてもらう。猫は妙におとなしいがなんか目がイッてる感じで気になりました。おっさん自体の目もちょっとアレな感じでした。時間が経つにつれて客もパフォーマーも増えてさらに賑わってきた感じ。やっぱ夜に戻ってきて良かったぜ。
午後11時、昼間から歩き続けているわけで睡魔が。一休みする為に高級そうなホテル一階にあるバーに入る。全開放された他の店とは違い、静かで冷房も効いておりまったりするには最適。バーテンのお兄さんは明らかに宿泊客じゃない貧しいイエローモンキーにも爽やかな笑顔で対応してくれる。と思ったが、金髪お姉さん×2が入ってくると「お姉さん9:1その他のおっさん」の割合のサービスに変わるわけでして。正直すぎる。
ガラス越しに酔っぱらいの群れを眺める。アジア系観光客も多いがホームレスっぽい人々も多い模様。もう一泊して今夜はここでアホ三昧とも考えたが、浮浪旅から真の浮浪者になってしまう悪寒がするのでこの辺で勘弁してやることに。
午後11時半、車に戻る。
午前1時、バトンルージュ通過。先ほどの駆逐艦が凄まじい光量でライトアップされており、夜間でも見れたことが判明。大東京タワー様ですら消灯してみたりするこのご時世にボロボロの駆逐艦を照らしまくっているわけで、さすがアメリカの消費っぷりは半端じゃないぜ。
ミシシッピ川を渡ると絶望的なド田舎に突入。真っ暗で何も無い中を直進していると「Atchafalaya」とかいう読めない名前のウェルカムセンターの看板を発見。妙に気になって寄ってみるが閉店。月明かりも街灯も無く真っ暗すぎて迷ってしまう。そして知らないうちにI-10 Eastに乗っていたらしくモロに逆方向に戻される。何とか戻れたのでよかったがガスも無かったんでちょっくらビビりました。
I-10 Westに戻り、少し走った所で給油。近くにパチンコ屋ぐらいの小さなカジノが見える。この辺はガソリンスタンドと小カジノくらいしか見当たらないんだけど、どうなってるんだろう。
ラファイエット(Lafayette)という街を通過。この辺りにしては大きな街でした。その後はまたガソリンスタンドと小カジノのセットがある以外は何も無く真っ暗。途中からひどい霧が発生して走りづらい。空は晴れており星が見えるんだが地表辺りだけ濃霧に覆われており、妙な感じの中をひたすら走る。
レイクチャールズ(Lake Charles)とかいう街に入ると石油コンビナートのようなでっかい工場が見える。オレンジ色にライトアップされた巨大工場が霧中に浮かんでおり、なんかすげぇ感じでありました。しかし長すぎる一日であった。午前中の記憶なんて無いです。いやマヂで。
※アメリカの大体の州の飲酒運転基準は血中濃度0.08%、呼気濃度0.40mg (日本は0.03%、0.15mg)。
ということで基準値以下だろうということで勘弁して下さい。
本日の走行距離: | 433mile (697km) |
トータル走行距離: | 5060mile (8143km) |
本日の出費 | |
LA D-Day Museum | :パーキング$6.00 入場料$13.00 ショットグラス$4.91 |
LA New Orleans 昼 | :おビール$3.50 チップ$0.50 |
LA Acme Oyster House | :オイスタースシ オイスターハーフシェル オイスターシューター おビール×2 計$19.94 チップ$3.00 |
LA New Orleans 夕 | :お土産$23.26 |
LA New Orleans 夜 | :路上パーキング$2.00 ハリケーン$5.00 猫チップ$1.00 おビール$4.00 チップ$1.00 |
LA I-10 ガソリンスタンド | :給油$31.20 コーヒー$0.96 |
Total | :$119.27 |